INTERVIEW

転職者インタビュー

再生可能エネルギー業界で
積み重ねた知見を、東京ガスの
バリューチェーンに活かす。

CHIEKO TANIGUCHI

2022年度入社

グリーントランスフォーメーションカンパニー
再生可能エネルギー事業部
再エネ事業管理・企画グループ

※所属部署はインタビュー取材当時のものになります。

CAREER PATH

前職

再エネ関連事業を歴任

総合電機メーカーの経理担当を経て、再生可能エネルギー業界へ。太陽光発電所の事業計画策定や、太陽光発電所の購入から工事着工に至るまでのプロジェクトマネジメント業務、国内洋上風力・新規再生可能エネルギー事業開発におけるリサーチ及び事業性評価業務など、再生可能エネルギー事業に関わるあらゆる業務を経験。

現職

再エネ事業の運営・管理

運転開始後の太陽光・バイオマス発電所の事業会社(SPC)の運営・管理に従事。群馬県・安中市太陽光発電所や富山県・伏木万葉埠頭バイオマス発電所、京都府・綾部太陽光発電所などの運営・管理を担当。プロジェクトファイナンスに関わるレンダー対応やSPCの収益化、コストダウン、業務効率化などを進めている。

転職後のキャリア

1年目/2022年度

再生可能エネルギー事業部 再エネ事業管理・企画グループ

1年目は主に太陽光発電所の事業会社(SPC)の運営・管理を、2年目からは上記に加えてバイオマス発電所に関わる運営・管理も担当している。

INTERVIEW

Q1

東京ガスに転職した理由をお聞かせください。

10年近く再生可能エネルギー事業(再エネ)に携わり、開発から管理まで実にさまざまな業務を経験してきました。そこで改めて自分のキャリアを見つめ直した結果、ミドルバックの位置での発電所の運営・管理業務が、私がいちばん再エネの推進に貢献できると考えました。開発現場でタフな交渉を行うより、コツコツと確実に事業を前に進める方が自分の適性に合っていると再認識したからです。そこで、引き続き再エネ事業の拡大に貢献しつつ、事業管理の専門性を高めていきたいと考えるようになりました。
東京ガスを選んだのは、事業管理・企画グループという組織で運営・管理の専門性を高められることもありますが、もっとも大きな理由は、開発から供給まで一連のバリューチェーンを保有しているからです。前職では洋上風力の開発に携わっていましたが、開発だけで終わるのではなく、他のエネルギーとのミックスや、余剰電力を地域にどう還元するかも重要だと常々思っていました。東京ガスであれば、余剰の再エネ電力から水素を製造したり、その水素とCO2を合成してメタンを製造する技術に応用したりと、総合的にエネルギーを活用することで地域に貢献できます。カーボンニュートラルの社会実現にも貢献できる最適な環境だと思いました。

Q2

担当している業務内容を教えてください。

太陽光・バイオマスといった各発電所のSPCの運営・管理を行っています。具体的にはSPCの決算やプロジェクトファイナンスに関わる書類作成・交渉などのレンダー対応、アセットマネジメント業務、発電所の安定稼働を前提としながらのコストダウンや業務効率化など、各発電所が経営計画通りに事業を推進できるようサポートすることが私たちの使命です。またマイナー出資をしている発電所の定例会議への出席、メジャー出資者との連携による事業の把握など、出資者・株主としての対応もあります。
私がメインで担当しているのは、群馬県・安中市太陽光発電所、富山県・伏木万葉埠頭バイオマス発電所、京都府・綾部太陽光発電所の3発電所ですが、各SPCを束ねるプロミネットパワー(東京ガス100%出資子会社)との調整もあり、多くの関係者と協働しつつ、日々の業務を進めています。

Q3

もっとも印象に残っている案件は何でしょう?

伏木万葉埠頭バイオマス発電所の業務委託契約延長ですね。この発電所は、運転開始の1年後までは売主に各種業務のサポートをいただき、以後は東京ガスが自立的に発電所を運営する契約を結んでいました。しかし、諸事情から売主に業務委託の延長を行っていただく必要が生じました。業務委託延長を申し入れましたが、売主側にも経営戦略に沿った事業計画があり、そう簡単には首を縦に振ってはくれません。
そこで社内の関係者と協議を行いながら業務移管に向けた体制整理、事業会社の機関設計の整理を行い、詳細な計画書をもとに売主側に説明して何とか業務委託延長を受け入れてもらうことができました。発電所の運営に影響を与えることのないよう、社内関係者だけでなく社外の多くの関係者も巻き込みながら契約締結を行ったことは、非常に大変ではありましたが一歩、成長に繋げられたと感じています。

Q4

前職の経験が活きていると感じる点は?

東京ガスではセカンダリー案件として、開発中または運転開始後の再エネ発電所を取得しているものがほとんどですが、後から土地の境界部分に問題があったことが発覚するなど、取得時には分からなかったトラブルが発生することがあります。こうしたトラブルは以前の開発業務でも経験済み。適正な土地契約を締結することで是正するなど、過去の経験が活きる場面は多々あります。また、“どういった資料を確認すれば過去の経緯が把握できるのか”、“どうすればレンダーとの調整や事業計画の見直しがスムーズに行えるか”など、再エネ業界で開発からフロントからバック業務まで全般的に経験したからこそ、効率的かつ臨機応変に対応できている部分もあります。
東京ガスの採用面接時に「再エネという領域で、運営・管理の専門性を持つ人材は少ないので、即戦力として期待したい」と言われましたが、少しは期待に添えているのではないかと自負しています。

Q5

今後の目標、キャリアビジョンを教えてください。

これまで国内の太陽光発電所を中心に開発や運営・管理に携わってきましたが、実はバイオマス発電所の事業運営・管理業務は初めてです。バイオマス発電は太陽光発電以上に燃料の供給などの技術要素が大きく、多くの関係者が関わっています。まずは知識の集積も含めて、バイオマス発電所の安定的な運営・管理に貢献したいと考えています。また機会があれば前職の洋上風力開発の経験を活かした洋上風力案件の事業運営・管理業務や、海外再エネ案件にも携わってみたいと思っています。
前職でも感じていたことですが、再エネ事業は開発だけで終わるものではなく、発電所を安定的に運営し、最終消費者に安定的に電気をお届けすることまでのトータルソリューションです。東京ガスには再エネ開発から電力小売りまで、そのすべてに関わる環境があります。その広い可能性のなかで、さまざまな経験を積み、キャリアを重ねていきたいですね。